HAWK x GRAY


挑発したのはグレイからだった。

そしてホークはその挑発に乗った。

無言でグレイの体を引き寄せ、口付ける。

貪るように己の舌でグレイの口腔を犯し、唇を離すと、目の前の灰色の瞳が、フッと微笑んだ。

怜悧な美貌に浮かんだ、蠱惑的な笑み。

その笑みに、ホークは呆然とした。

…こいつは…こんな顔をする奴だったのか…

元よりグレイの貌は端整で美しかった。

男のホークの目から見ても、いい男だと、思う。

だが、その美貌はいつでも冷淡なほど尊大な表情に覆われ、シニカルな笑みを浮かべる事はあっても、こんな風に笑う事があるなど、ホークは知らなかった。

見る者の心を、鷲掴みにするような、笑み。

その灰色の瞳が、ホークに覆い被さるように迫ってくる。

再び、唇が触れ合う。

舌が絡まりあう。

濡れた、淫猥な音と、互いの荒い息。

そのまま、グレイは、やんわりとホークに体重を預けてくる。

折り重なるように、二人の体が床に倒れ込む。

唇が離れる。

グレイの唇が、ホークの首筋を滑り、胸元に降りる。

その指は、ホークの上着のベルトを外し、中へと忍び込む。

前を開き、唇が、胸元から鍛え上げた腹筋へと下がる。

グレイの指が、ホークの中心に触れると、ホークが狼狽を含んだ声で呼んだ。

「ぐ、グレイ…。」

グレイが上体を起こし、口付けでホークを黙らせる。

そしてまた、グレイの唇は、ホークの唇から耳朶、首筋、胸元をなぞり、乳首を弄んで、腹筋を下がる。

「うッ……!」

ホークが思わず呻いた。

熱くぬめる感触が、己の中心を包んだのだ。

慌てて、己が体を見下ろす。

ホークの足の間にグレイの体は屈みこみ、ホークの中心を含んで、灰色の頭が上下していた。

根元から先端まで、丹念に舐めあげ、先端を吸いながら、深く咥え込まれる。

グレイの指は、ホークの双珠をやわやわと揉み込んでいる。

その巧みな愛撫に、ホークは上体を反り返らせて、喘いだ。

このまま、グレイの口の中に放ってしまいたい衝動に駆られる。

その思いを先回りして、グレイの唇がホークから離れた。

ホークの顔を見上げて、艶然と笑む。

グレイが、仰臥したホークの上に跨った。

いつの間に脱いだのか、グレイは下半身に何もつけていなかった。

透明な先走りを滴らせるホークの剛直を、グレイは、自分の後腔に導く。

そして、ゆっくりと腰を沈めた。

女の膣内なかとはまるで違う、驚くほど狭い感触がホークに絡みつく。

幾分苦しげに眉根を寄せたその顔が、どきりとするほど艶かしい。

深く、根元までホークを受け入れて、グレイの顔に扇情的な笑みが浮かぶ。

その、快楽に混濁した瞳に、ホークは生唾を飲み込む。

グレイが、ゆっくりと腰を使いだした。

その動きに合わせて、グレイの中がホークに絡みついたまま、蠢く。

ホークの目線の先に、グレイの固く張り詰めたものが屹立していた。

グレイの体の動きに合わせて、それはとめどなく涙を流しながら、揺れる。

ホークはためらう事なく、それを握り締めた。

びくりと、グレイの中が反応する。

耐え切れず、ホークは、グレイを握り締めたまま腰を突き上げた。

「あうっ…………!」

グレイが美しい顎をのけぞらせて喘いだ。

その反応に気をよくし、ホークは、何度も熱い自身を突き入れる。

怜悧な美貌が、快楽に蕩けていく。

吐息に、喘ぎが混じり始める。

高ぶっていく熱にどうしようもなく煽られて、ホークはグレイの剛直を擦り、グレイの奥を探る。

その動きが急速に早くなり、二人はほぼ同時に絶頂を迎えた。

大きくグレイの体が仰け反り、ホークの手の中の熱が弾けた。

反り返る体を強く引き寄せて、ホークが、グレイの奥深くに、己の精を迸出した。

二人の動きが止まる。

熱を放出している部分だけが、びくびくと動いていた。

荒く息をついて、ホークは全身を弛緩させる。

その上に折り重なるように、グレイが倒れこんできた。

普段のグレイからは、考えられないような、無防備な表情かお

その美貌を眺めながら、ホークはふと、クローディアにはこんな顔を見せているのだろうか・・・と思った。

END.




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